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宇都宮美術館で「高島野十郎展」 初公開27点、孤高の画家の人間像に迫る

「没後50年 高島野十郎展」闇に焦点をあてたスペース

「没後50年 高島野十郎展」闇に焦点をあてたスペース

 宇都宮美術館(宇都宮市長岡町)で9月20日、「没後50年 高島野十郎展」が始まった。

「没後50年 高島野十郎展」展示の様子1

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 高島野十郎(1890~1975年)は福岡県久留米市出身の洋画家。「蝋燭(ろうそく)」や「月」などを独特の写実的な筆致で描いたことで知られる。

 同展は、野十郎の没後50年を記念した回顧展。初公開作品27点を含む約180点を展示し、栃木県内では約10年ぶりの開催となる。

 「孤高の画家」と呼ばれてきた野十郎の芸術が形成されたルーツをたどり、生涯にわたってよりどころとした仏教的思想を読み解く。青年期や滞欧期の作品など、これまでの展覧会では大きく取り上げられることが少なかった時期にも焦点を当てる。

 同館学芸員の黒木彩香さんは「『孤高の画家』と呼ばれてきた野十郎について、時代と共に、人と共に生きた画家という一面にも光を当てる新しい切り口」と話す。

 会場には、「蝋燭」「月」「からすうり」「自画像」などの作品をはじめ、学生時代のデッサンや手紙、遺稿ノート、携帯用のイーゼル、絵の具箱なども展示する。野十郎と交流やつながりのあった青木繁、坂本繁二郎、古賀春江らの作品も並べる。

 岸田劉生の「林檎三個」と野十郎の「りんご」を並べて展示するなど、作品や資料を通して、野十郎と同時代の画家たちとの関わりにも迫る。野十郎の「りんごを手にした自画像」にちなみ、リンゴを手にして撮影できるフォトスポットも設ける。

 野十郎が残した「月ではなく闇を描きたかった」という言葉を手がかりに、「闇」に焦点を当てた展示スペースも設け、野十郎が見つめた世界を体感できるようにしている。

 黒木さんは「これまでの野十郎のイメージである『孤高の画家』は、人々が憧れ、すてきだと思うきっかけでもある。でも、野十郎の人となりも見て、親しんでもらえたら」と話す。「『菜の花』も、ぜひ実物を見てほしい」とも。

 担当学芸員によるギャラリートークは10月3日・24日、11月14日・28日の各日14時から行う。

 開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。観覧料は、一般=1,200円、大学生・高校生=1,000円、中学生・小学生=800円。12月6日まで。

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