
「栃木県コミュニティFM協議会」(宇都宮市江野町)が4月1日に設立され、参加放送局の代表者5人が7日、報告のため福田富一栃木県知事を表敬訪問した。
同協議会は、「FMくらら857」(栃木市)、「ミヤラジ」(宇都宮市)、「おーラジ」(小山市)、「FMゆうがお」(下野市)、「FMもおか」(真岡市)、「FM DAMONO(ダモノ)」(足利市)の、栃木県内の全コミュニティーFM放送局6局が参加。2月28日に設立総会を開き、1日付けで設立した。
当日は各局の代表5人が県庁を訪れ、福田知事に設立の経緯を報告。初年度の会長に就任したミヤラジの稲葉克明局長は「栃木県はコミュニティーFM放送局の設立が全国から遅れていた。2015年のFMくらら857の開局に始まり、2024年のFM DAMONOの開局で6局となったことから、各地域で連携しようと協議会設立に至った」と説明。能登での地震や近年ゲリラ豪雨や竜巻など局地的な災害が多くなっていることを例に挙げ、「どこかの局が被災しても他の局から速やかに応援ができるよう連携体制を作りたい」とも話した。
福田知事は「各地域の情報に加え、県や県内各種団体とも連携した情報発信をお願いしたい」と期待する一方、各局の経営状況を心配する一面も。稲葉さんは「各局とも広告収入が中心で、安定した経営が各社共通の課題。災害時に聞いてもらうためにも、平時から地域の支えが必要で、県の支援もお願いしたい」と力を込めた。
稲葉さんは「災害時は発生直後の情報ももちろん必要だが、その後の地域の状況やボランティア情報を伝え続けることが重要。情報発信は長期に渡ることが予想され、まさにコミュニティーFM放送局が頼りにされるところ」と話す。今後については、「具体的なことは今後協議するが、平常時の共同番組や、シンポジウムやイベントでの浸透なども検討したい。災害時も想定し、各局が相互に支援し合う方法を探り、県や宇都宮地方気象台などとの連携も強化したい」と話す。