大相撲の元関脇・貴闘力(本名=鎌苅忠茂)さんがプロデュースする、そばとちゃんこ鍋の店「力貴庵(りきあん)」(鹿沼市上永野)が鹿沼市内にオープンして、7月7日で半年がたった。
同店は、閉園した旧永野保育園を改装して開業。敷地内には相撲ミュージアムと土俵を併設し、食事だけでなく相撲文化にも触れられる施設となっている。席数は100席。
鎌苅さんが鹿沼市上永野を選んだきっかけは、地元の麻農家との出会いだった。麻の収穫後に栽培されるそばは栄養価が高いことを知り、「いつか自給自足が必要とされる時代が来る」と考え、この地で何か形にしたいと思うようになったという。
相撲界初代横綱・明石志賀之助が栃木県ゆかりの人物であり、横綱の綱(土俵入りの際に腰に締める白い太い綱)が鹿沼産の麻で作られているこいとから、現役時代より縁を感じ、栃木県での出店を決意。現在は、麻の収穫後の畑で育てたそばを地元農家から仕入れ、十割そばとして提供している。
メニューは、「のど越しがいい」という「更科風そば」、風味豊かな「田舎風そば」(以上1,500円)のほか、そばとちゃんこ鍋をセットにした「力貴庵ちゃんこ」(1人前3,500円)を用意。「雑炊セット」(500円)、「力ちゃんそば」(2,000円)、「大人のツナマヨそば」(1,800円)、「月見とろろそば」「ふわふわ納豆そば」(以上1,700円)なども提供する。
併設する相撲ミュージアムには、現役時代に使った品々をはじめ、曙、貴乃花、若乃花らの時代を伝える資料や横綱との記念写真などを展示し、「相撲の歴史に触れられる」空間となっている。店舗運営には元大関・琴光喜さんも携わる。
鎌苅さんは「5~10坪の小規模でも開業できるそば店のノウハウを全国へ広めたい。引退した力士をはじめ、この店を本当に必要としてくれる人たちと一緒に、そばとちゃんこを軸にした取り組みを広げ、相撲をもっと身近に感じてもらえれば」と期待を込める。
今後は、夏休みに子どもたちを対象とした土俵体験会の開催も構想しているという。「相撲だけでなく、スポーツを通して地域の子どもたちと交流できる場所にしたい」とも。そばや土産品の販売も予定しており、地域の新たな観光拠点としての役割も目指す。
営業時間は10時~15時。駐車場は150台分を備え、バスツアーでの利用にも対応する。