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宇都宮で「みんなつながるライブ」 ノーマライゼーションでプロ演奏を鑑賞

「すまいるコンシェルジュ」のメンバー(左から、田中さん・塩見さん・上田さん・酒井さん)

「すまいるコンシェルジュ」のメンバー(左から、田中さん・塩見さん・上田さん・酒井さん)

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 宇都宮市内を中心に活動する一般社団法人「すまいるコンシェルジュ」が6月14日、大谷コネクト(宇都宮市大谷町)で「みんなつながるライブ」を開催する。

出演者(右から、片野篤さん・Chekaさん・クロス理絵さん)

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 同法人は2009(平成21)年7月、地域の中で身近にいる才能や資格がある人とそれを必要とする人をつなげ、地域を活性化したいとの思いで設立。コロナ禍の休止期間を経て、昨年で15周年を迎えた。大谷コネクトを会場とするライブの開催は今回が初めて。

 法人設立のきっかけは、代表理事の田中香織さんがスポーツインストラクターとして水泳のレッスンをしていた時、がんに罹患した利用者から言われた「がんになっても運動できるところがあって幸せ」という言葉。「今までなかった希望に応える場や仕組みを作ろう」と立ち上げた。

 同ライブは、設立当初から行っている取り組みの一つ。「ノーマライゼーションでプロのライブ鑑賞企画」として年に一度開いている。ノーマライゼーションとは、障害者と健常者とは、互いが特別に区別されることなく、社会生活を共にするのが正常なことであり、本来の望ましい姿であるとする考え方。

 田中さんは「生でプロの演奏を聴くという体験の貴重さを感じてほしい。今も歌い継がれる歌、例え耳が聞こえなくても感じる振動、言葉が通じなくても感じるリズム。音楽には年齢、障害、国籍など、あらゆることを乗り越えてつなぐ力がある。誰もが平等に楽しめる時間をライブで体感してほしい」と熱を込める。

 理事の塩見育子さんは「設立時、行政の手が届きにくいマイノリティーのための企画を一緒にやらないかと声をかけてもらった。ちょうど肢体不自由の次男が生まれ、リハビリ、通院や療育などいろいろな面で自分の転換期だった。何か面白そうだなというひらめきで突き進んで15年たった」と振り返る。

 スタッフの上田多恵子さんと酒井由起さんは「生の音楽に触れる機会が少ない人、身体的な理由や幼い子どもがいる人など、普段ライブに行くことを遠慮している人、敷居・ハードルが高いと感じている人にこそ来てほしい」と来場を呼びかける。

 出演は、市内在住ミュージシャンのボーカルCheka(ちぇか)さん、ベース・キーボード片野篤さん、パーカッションクロス理絵さんの3人。オープニングアクトは障害者音楽サークル「どれみふぁクラブ」が務める。

 13時30分開場、14時開演。料金は、大人=2,500円、小人=1,500円。

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