
宇都宮のギャラリー「Gallery HANNA(ハンナ)」(宇都宮市松が峰2)で10月4日、絵付師・稲葉カヨさんの個展「『わたし』を喜ぶうつわ」が始まった。
京都を拠点に活動する稲葉さん。色彩豊かな絵付けと、「使う人の気持ちを明るくするような伸びやかなデザイン」が特徴。同ギャラリーでの展示は4年ぶりで、個展としては初開催となる。
会場には「日々使う器で、自分の中に福があることを伝えたい」という思いが込めた、豆皿、湯飲み、そばちょこ、皿、鉢など普段使いの器を並べる。
猫をモチーフにした作品を多く発表してきた稲葉さんは「猫は自分の気持ちいいポイントをよく知っており、その感覚に従って行動できる存在。だからこそ『福』の象徴」と話す。
今回の展示では、猫と「百花の王」とされるボタンを組み合わせた絵柄や、ワイングラスを手にした猫の絵柄の作品も用意。人文字で大丈夫と書かれた作品は「日々使うことで、自分に元気を刷り込んでいけたら」という思いを込めたという。今回、新しいモチーフとして「みんなにリラックスしてほしい」との思いを込めた「くつろぎパンダ」の器も出品する。
店主のトーマスあす子さんは、人気の豆皿を前に、「チョコレート3粒ほどをそのまま出すと格好がつかないが、この豆皿に盛るときちんと見える。梅干しや薬味をのせるお客さまもいる」と説明。
初日に訪れた中田加奈子さんは「稲葉さんの作品は優しい感じで、すごく色合いがすてき。絵柄を見ていて楽しくなる」と話していた。
営業時間は11時~17時30分。作品は販売も行う。今月12日まで。