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宇都宮東高でスーパー・サイエンス・ハイスクール研究成果披露 5校が参加

宇都宮東高スーパー・サイエンス・ハイスクール発表会場の様子1

宇都宮東高スーパー・サイエンス・ハイスクール発表会場の様子1

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 栃木県立宇都宮東高校・付属中学校(宇都宮市石井町)で12月13日、「2025年度 SSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)課題研究成果発表会」が初めて開催された。

宇都宮東高スーパー・サイエンス・ハイスクール発表会場の様子2

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 同校は2025年度から文部科学省のSSH指定校となり、探究型学習や課題研究に力を入れている。同発表会は、その成果を発表・共有する場として位置付ける。当日は、高校2年生約160人を中心に、県内外5校の高校生も参加し、ポスターセッション形式で研究成果を発表した。発表は、ポスター展示と口頭説明、質疑応答を組み合わせた形式で、参加者との対話を通じて研究内容を深めることを目的とした。

 会場は北体育館、南体育館、南校舎1階の各教室を使用。午前中に開会式を行い、その後3回に分けてポスターセッションを行った。参加者は複数の会場を巡りながら、生徒の研究発表を見学し、質問できる構成とした。

 研究テーマは、ダンゴムシやネコといった身近な題材から、世界平和や気候変動といった社会問題まで幅広く、「私の愛する日光線の本数を増やしたい」「テトリスのプレーと集中力の関係」「栃木県の中高生の使う言葉の違い」など、ユニークなテーマも多く見られた。

 参加対象は、同校の中学・高校生のほか、来賓、県内のSSH指定校、県内高校、近隣小中学校の教員、高校2年生の保護者などで、一般来場も受け付けた。

 山下拡男校長は「初めての開催で慣れない部分もあったが、無事に発表までたどり着いた。興味のある分野を学び、調べ、考え、発表することで伝え、質問を受ける経験は、これからの時代に重要。未来を切り開くリーダーとして社会に貢献できる人に育ってほしい」と期待を込める。

 発表を行った高校2年生の坂根百合さんは「データを取って、どのように考察し、結論を出すかで悩んだ。もともとは化学に興味があったが、今回の研究テーマとして『植物のRNA構造とmRNA量の関係』を調査した。この研究を通じて、将来は生物分野も融合したバイオ分野を学びたいという明確な目標が持て、進路を絞り込むきっかけになった。とても楽しかった」と振り返る。

 県内SSH指定校の来賓として参加した宇都宮大学大学院教育学研究科の人見久城さんは「日頃の授業の積み重ねで基礎体力があり、1年目でこの水準まで達しているのだろう。パイオニア精神を持ち、方向づけができる人がリーダーとなる時代。宇都宮東高校・付属中学校の今後の発展に期待したい」と話す。

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