
栃木トヨタ自動車(宇都宮市横田新町)がKILALA美術学院(中央1)と共同で9月19日、日本画家・窪井裕美さんの作品「朱雀・光翔」「朱雀・天翔」の2点を宇都宮二荒山神社(馬場通り1)に奉納し、拝殿に掲げられた。
栃木トヨタは5月、不動前に新たな旗艦店を開業。店舗のエントランスには鉄製レリーフ、商談スペースには朱雀を題材とした日本画を掲げている。モチーフに「朱雀」を選んだのは、かつて不動前の地が宇都宮の南端に位置していたことに由来。四神の南を守護する朱雀を取り入れてはどうかという助言を、宇都宮二荒山神社前宮司の阿部憶さんから受けたのがきっかけだったという。
栃木トヨタの新井孝則社長は「二荒山神社は宇都宮のシンボルであり、今回の奉納は身の引き締まる思い。不動前店でのご縁が少しでも恩返しできればうれしい。地域の伝統と美術を結ぶ新たな架け橋が築かれることになれば」と期待を込める。
奉納にあたり、同店に掲げた作品より少し大きな日本画の制作を同学院の卒業生、窪井裕美さんに新たに依頼。完成した2点が奉納され、拝殿に掲げられた。
窪井さんは「幼いときから参拝に来ていた神社に自らの作品を納める機会を頂き、光栄に思う。拝殿の照度を考慮し、輝いて見えるよう着色しながら、朱雀の力強さと守護の思いを込めた」と話す。
宮司の荒井さんは「とても立派な絵画。拝殿には有形文化財である三十六歌仙図が掲げられているが、絵画は初めて飾る。祈とうで拝殿に上がった際、帰りに力をいただければ」と話す。