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うつのみや妖精ミュージアムで井村君江名誉館長が語る「小泉八雲と『怪談』」

井村名誉館長(左)と梁助教

井村名誉館長(左)と梁助教

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 うつのみや妖精ミュージアム(宇都宮市馬場通り4)で11月1日、同館名誉館長の井村君江さんによるギャラリートーク「小泉八雲と『怪談』」が開かれた。

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 井村さんは日本における妖精研究の第一人者で、「妖精学」の分野を半世紀以上にわたりけん引してきた。執筆や講演活動も精力的に続けており、今年春には『妖精教授 最後の授業 魔法の世界』(主婦の友社)を刊行。長年にわたり収集してきた絵画や学術書など1万点を超える貴重な妖精関連資料を同館に寄贈している。

 トークでは、井村さんが用意したレジュメの3部構成「Patrick Lafcadio Hearn(小泉八雲)」「東京大学講義」「怪談」に沿い、NHK連続テレビ小説「ばけばけ」登場人物のモデルである小泉八雲の生い立ちや幼少期の体験など、具体的なエピソードを交えながら語った。

 井村さんは「『耳なし芳一』『雪女』で知られる小泉八雲だが、作品集『怪談』は単なる怪談話の集まりではない。副題には『Stories and Studies of Strange Things(不思議な話と研究)』とあり、作品集には自身の思い出も織り込まれていることを覚えておいてほしい」と話した。

 参加者の一人、宇都宮大学国際学部の梁鎮輝助教は「学生時代に井村先生の手伝いをしたことがある。小泉八雲の作品は背景が深く、日本人作家のものとは少々違った味わいがある」と感想を述べた。

 トーク後に井村さんは、参加者が持参した自身の著書「妖精教授 最後の授業 魔法の世界」にサインをし、交流を楽しむ姿も見られた。

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