
第46回宇都宮市民芸術祭演劇公演「オトコのいないこと」「起点、かつ終点。~爆走、カーペット鉄道!」が7月6日、宇都宮市文化会館(宇都宮市明保野町)小ホールで行われた。
市民に演劇活動の場を提供するとともに、市内演劇愛好者の力を結集して一つの作品を作り上げ、その成果を広く市民に公開することで市内の演劇文化の向上を目指す同祭の演劇公演。
2001(平成13)年の第22回公演から2年に一度、公募形式でキャストを募集して公演を行い、コロナ禍以降は、大人数で集まって稽古することを避け、2本立てで1時間程度の公演を上演するスタイルを取っている。新たなスタイルになって今回で3回目。
今回の上演は、岩野秀夫さん作「オトコのいないこと」を「劇団三十六計」主宰の戸田古道さんが脚色・演出。近未来を舞台にLGBTや養子、同性婚、クローンなどのテーマを6人のキャストが演じた。
「アトリエほんまる」支配人の片岡友美子さんが脚本・演出を手がけた「始点、かつ終点。~爆走、カーペット鉄道!」は、ディバイジングと呼ばれる集団創作の手法を使って創作。大学生から高齢者まで幅広い世代が自由に創造したストーリーで、全員が魔法のじゅうたんに乗るラストシーンがある。
当日は昼夜合わせて250人が観劇した。自らも役を演じた事務局の西村典子さんは「2001年の22回公演から参加しているが、公募でキャストを募集していることを初めて知ったという参加者もまだまだ多く、周知が課題。宇都宮は高校演劇も盛んな地域なので、特に若い人に知ってもらい、参加することで宇都宮の演劇シーンを盛り上げてほしい」と期待を込める。