地域で長年「うえぶん」の愛称で親しまれている上野文具(池上町)が9月1日、創業130周年記念万年筆「華厳KEGON」を発売した。
1894(明治27)年12月に初代上野房吉が「上野質店」として創業。1953(昭和28)年に会社組織とし、1972(昭和47)年、「上野文具」に社名変更した。現在は上野拓哉さんが5代目として社長を務める。
今回の記念商品はパイロット社製のキャップレス万年筆。企業のイメージカラー「うえぶんブルー」をベースにしながら、地元にある日本三大名瀑の一つ「華厳の滝」をイメージし、豪快さ、神秘的な姿をデザインで表現。デザイン選定には社員の意見を反映し、最終的には全社員の投票で決めた。
ペン先は18金ロジウムで仕上げ、細字と中字が選べる。専用きり箱ケース、シリアルナンバーカード付き。発売後、60代の夫婦が店頭で試し書きをした後、細字と中字をそれぞれ、おそろいの万年筆として購入していったという。
日光の中禅寺湖や華厳の滝周辺が好きでよく出かけるという上野さんは「今年は創業130年ということもあり、栃木県への感謝の思いを込めた。これからも付加価値を付けて、文具の魅力を伝えたい」と話す。
価格は3万3,000円で、160本限定。上野文具全店と公式オンラインショップで扱う。