宇都宮美術館(宇都宮市長岡町)近くにある鈴木康夫さんの棚田畑のキバナコスモスが現在、見頃を迎えている。
同館の駐車場から600メートルほど森林の中を歩いて行くと、突如、緑と調和した鮮やかなオレンジ色の花畑が現れる。この花は毎年6月の第2日曜日に種をまいたもので、今年も30人ほどが手伝った。近くの保育園の園児たちも直前の金曜日に種をまいた。毎年種まきの日程が決まっているため、自然と人が集まるようになったという。
同館ができた当時はソバ畑だったが、鈴木さんは「絵画だけでなく、素晴らしいこの里山の風景も味わってほしい」と、キバナコスモスの種をまき始めた。最初は夫婦2人で種をまいていたが、「宇都宮の中心部からほど近い自然あふれるこの場所を多くの人に知ってほしい」との思いもあり、地域の人や協力者と共に種まきをするようになった。
鈴木さんは「自分で種をまけば気になる。そうすればここに関心を持ってくれる人が増えて広がっていく」と期待を込める。
今年は8月1日に花が咲き始め、例年より10日ほど早く見頃を迎えた。見頃は9月中旬まで続く。