
「とん汁うどん だっぺ」(宇都宮市鶴田町)がグランドオープンして、2月7日で1カ月がたった。
同店は、宇都宮市内でラーメン店3店舗を展開する「花の季グループ」の新業態店。「ラーメンで培ってきた製麺やスープの技術をうどんでも生かしたい」と出店を決めたという。店長の齋藤未樹さんは「子どもの頃、祖母が手打ちのうどんを作ってくれて、おなかいっぱい食べた。とん汁も、皆さんの家庭や地域の行事などで食べた思い出があると思う。とん汁で、ほっとする気持ちになるのは共通の思いなのでは」と話す。
コロナ禍で飲食店の客足が落ち、家庭で料理をする機会が増えた時期に、「家では作れない料理は外食で食べるしかない。『家では作れない』という点に外食の価値がある」と気づいたという。今回の出店に際しては、「とん汁というと家庭の味というイメージがあるが、ラーメン店のノウハウで、パンチがあり、食べ応えのある『家では作れないとん汁』を目指した」と齋藤さん。とん汁や薬味に使う野菜は自社農園で取れたもので、「具だくさんのとん汁で、野菜不足になりがちな食生活を補ってほしい」とも。
麺には「手もみ」の工程を加え、真っすぐではないのが特徴。齋藤さんは「スープがより絡みやすく、食感もいい」と説明する。「手間を惜しまず、おいしさを追求した。飲食業界は人手不足と言われている一方、仕事を探している人がたくさんいる。職人が行う作業と単純な作業とを細かく切り分け、幅広い人材が活躍できる場をつくることで、手間がかかる手もみ麺を実現した」とも。
メインのメニューは、とん汁にうどんをつけて食べる「とん汁うどん」(並盛り・大盛り=1,000円、特盛り=1,250円、キロ盛り=1,500円)と、つゆにつけて食べる「盛りうどん」(同=800円、同=1,000円、同=1,200円)。それぞれ、並盛りと大盛りで価格が変わらないのは、「子どもの頃のようにおなかいっぱい食べてほしいから」だという。
齋藤さんは「店名の『だっぺ』は、100くらいの候補の中から、地域の方に親しんでもらえるよう、少し懐かしく、田舎っぽい響きのものを選んだ。今後は季節メニューなども検討し、また来たくなる味を提供したい。当店ならではのとん汁を、ぜひ一度味わってほしい」と呼びかける。
営業時間は、11時30分~14時30分、17時~20時(火曜は昼のみ営業)。月曜定休。