宇都宮市竹下町のとびやま歴史体験館(宇都宮市竹下町)で現在、第33回企画展「古代宇都宮の窯業」が開催されている。
上神主・茂原官衙遺跡の発掘調査開始30周年を記念して開く同展では、古代の宇都宮で行われていた瓦生産の実態や、窯業に関わった人々の姿を紹介する。
会場では、水道山瓦窯跡や根瓦瓦窯跡、上戸祭大塚瓦窯跡など、市内各地の遺跡資料のほか、下野市や上三川町などから借り受けた資料を含め約40点の焼き物や関連資料を展示。窯の構造が分かる模型や発掘当時の写真、実際に出土した瓦や土器を通して、奈良・平安期の瓦生産の技術や流通の様子を伝える。
中でも注目は、瓦に刻まれた文字資料。地名や郡名のほか、一般の人々の名前とみられる刻書瓦が多数見つかっており、確認されているだけでも約2300点に及ぶという。同館によれば、「瓦作りに携わった人々の存在を今に伝える貴重な史料として評価されている」という。
上神主・茂原官衙遺跡は古代地方行政の中枢を示す重要な遺跡で、出土品の一部は国の重要文化財に指定されている。同展は、地域の歴史的価値を物語る資料を一堂に見ることができる機会となる。
宇都宮市魅力創造部文化都市推進課の土田創太さんは「普段は保管場所でしか見ることができない貴重な展示品や国の重要文化財に触れていただきたい。宇都宮北部には窯跡や焼き物の生産地が集中しており、栃木県内各地へ供給されていたことを、この展示を通して知ってもらえたら」と話す。
開館時間は9時~17時。月曜休館。入館無料。3月24日まで。