見る・遊ぶ

宇都宮在住の日本画家・竹内水凪藻さんが初個展「水と魚の部屋」

作品「水と魚の部屋」と竹内さん

作品「水と魚の部屋」と竹内さん

  • 0

  •  

 宇都宮市在住の日本画家・竹内水凪藻(みなも)さんの個展「水と魚の部屋」が現在、ビルトザリガニ(宇都宮市中央5)5階の「スタジオ・テンジバ2/3」で開催されている。

作品「水と魚の部屋」

[広告]

 竹内さんは子どもの頃から絵を描くことが好きで、美大進学に憧れ高校では美術部に所属し油絵を描いていた。進路に悩んでいた時、教諭に連れて行ってもらった「上村松園展」で、日本画特有の線やぼかしの美しさに強く心を打たれ、日本画の道を志したという。文星芸術大学で日本画を専攻し、卒業後は仕事をしながら描く活動を続け、母となり「竹内水凪藻」と名乗ってからは今回が初の個展となる。

 今回の目玉は、一部屋を丸ごと使った大作「水と魚の部屋」。作品の着想は、「釜川が育む会」代表・中村周さんから聞いた同会の活動(生物調査など)にあり、自分が気付いていないだけで足元には多くの隣人が生きていることに改めて意識が向いたという。そこから、かつて憧れていた回遊魚・イワシをモチーフに、部屋全体でイワシの一生を表現した。

 作品には「残りの人生を一生懸命生き抜きたい」という自身の思いも込めており、下描きを一切せず、その場で筆を持って向き合う「即興に近い」制作スタイルで描いたという。

 展示は壁画のほか、ふすま5枚を連ねた障壁画、階段展示などを含む約17点で構成する。

 竹内さんは「メイン会場の5階は普段フォトスタジオとして使われているので、作品が写真の背景になりつつ、意味を持つよう心がけて描いた。ぜひ記念撮影を楽しんでもらえたら。今回の作品が自分にとってのゼロ地点。ここからどう歩いていけるのか、自分でも楽しみ」と話す。

 開催時間は12時~17時。入場無料。12月9日まで。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース